デック解説:誰得!?青STAX篇
2010年12月22日 ゲーム 沼津で思わず好成績を挙げてしまった、青STAXを晒してみます。
勘違いしないでよね、決して強いというかまともなデックなんかぢゃないんだからねっ!
メインデック
1:《アカデミーの廃墟/Academy Ruins(TSP)》
2:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand(ONS)》
1:《宝石鉱山/Gemstone Mine(WTH)》
3:《島/Island(ZEN)》
4:《Mishra’s Workshop(ATQ)》
1:《平地/Plains(ZEN)》
1:《露天鉱床/Strip Mine(ATQ)》
1:《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy(USG)》
1:《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth(PLC)》
1:《Ancestral Recall(2ED)》
1:《Black Lotus(1ED)》
1:《伝染病エンジン/Contagion Engine(SOM)》
4:《世界のるつぼ/Crucible of Worlds(5DN)》
1:《墨溜まりのリバイアサン/Inkwell Leviathan(CON)》
1:《直観/Intuition(TMP)》
1:《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren(LRW)》
1:《稲妻のすね当て/Lightning Greaves(MRD)》
4:《磁石のゴーレム/Lodestone Golem(WWK)》
1:《マナ・クリプト/Mana Crypt(PM)》
1:《魔力の櫃/Mana Vault(4ED)》
4:《練達の変成者/Master Transmuter(CON)》
1:《ミミックの大桶/Mimic Vat(SOM)》
1:《Mox Emerald(2ED)》
1:《Mox Jet(2ED)》
1:《Mox Pearl(1ED)》
1:《Mox Ruby(2ED)》
1:《Mox Sapphire(2ED)》
3:《煙突/Smokestack(USG)》
1:《Sol Ring(3ED)》
1:《鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind(ARB)》
3:《からみつく鉄線/Tangle Wire(NEM)》
1:《知識の渇望/Thirst for Knowledge(MRD)》
4:《物読み/Thoughtcast(MRD)》
1:《Time Vault(2ED)》
1:《修繕/Tinker(ULG)》
1:《三なる宝球/Trinisphere(DST)》
1:《通電式キー/Voltaic Key(USG)》
1:《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》
サイドボード
1:《天秤/Balance(4ED)》
2:《解呪/Disenchant(1ED)》
1:《映し身人形/Duplicant(MRD)》
2:《金粉の光/Gilded Light(SCG)》
1:《ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall(ATQ)》
1:《見えざる者の大魔道師/Magus of the Unseen(5ED)》
1:《精神隷属器/Mindslaver(MRD)》
3:《Mystic Remora(ICE)》
1:《白金の天使/Platinum Angel(MRD)》
1:《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt(DRK)》
1:《計略縛り/Trickbind(TSP)》
発想の元となったのは、やはりデックの要とも云える《練達の変成者/Master Transmuter(CON)》(以下ねーちゃんと呼ぶ)を眺めていた時のことです。
ずいぶん長いこと、わたしはヴィンテージでは赤青2色のオーソドックスなSTAXを使用していました。特に他のレシピと違う点を挙げるとすれば、《抵抗の宝球/Sphere of Resistance(EXO)》よりも《虚空の杯/Chalice of the Void(MRD)》の方を好んで使用していたぐらいでしょうか。
しかし、《虚空の力線/Leyline of the Void(GPT)》の登場以来、墓地への依存度の高いデックはその基本戦略が危うくなり、遂には《根絶/Extirpate(PLC)》の登場によって決定的に「戦えない」デックとなってしまいました。
環境に「ドラゴン」や「ドレッジ」などの墓地をリソースとして一瞬で勝利するようなコンボデックがメタのトップとして存在したため、激しい墓地対策を採る事が当たり前となり、それでも上記2種類のコンボデックは、仕掛ける一瞬でもケアできれば勝てるのに比して、STAXと云う中速のボードコントロールデックは、コントロールを仕掛けている比較的長いターンに渡って、墓地を対策されてはならないというその特性のために、本当に勝てなくなってしまいました。
《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder(ULG)》でアーティファクトを拾うことも、《煙突/Smokestack(USG)》で消耗戦を仕掛けている最中に《世界のるつぼ/Crucible of Worlds(5DN)》で墓地から土地を置くことも禁じられては、STAXはその戦略価値そのものが失われてしまったのです。
そんな時に目に付いたのが、ねーちゃんでした。
青マナと自身のタップ、そして場のアーティファクトを手札に戻すことで手札からアーティファクトを場に出すことができるこの能力は、墓地に依存しない新しい形のSTAXの可能性を予感させてくれました。
《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder(ULG)》に課せられた最重要の仕事は、場にあるカウンターの載った《煙突/Smokestack(USG)》を、対戦相手のターンエンド時に、墓地にある《煙突/Smokestack(USG)》と交換することです。そして、自身のアップキープ時にその上に改めてカウンターを載せることによって、対戦相手に常に自分よりもひとつ多くのパーマネントを生贄に捧げさせることが、STAXと云うデックの基本的な戦術です。
ねーちゃんなら、同タイミングで、場にあるカウンターの載った《煙突/Smokestack(USG)》自体を手札に戻すというコストで、手札に帰ってきたそれ自体を場に出すことによって、カウンターをリフレッシュすることができます。
やりたかったことが、墓地に依存せずに、しかも従来のSTAXのように同一カードを2枚必要とすることも無く自己完結してしまうのです。
これは、《からみつく鉄線/Tangle Wire(NEM)》についても同様です。こちらは、自身のメインフェイズの間にカウンターをリフレッシュすることで、常に対戦相手に4つのパーマネントをタップさせることが可能でした。
そんな観点から、まず従来のSTAXに採用されていた総ての《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder(ULG)》をねーちゃんと入れ替えることで、最初にできたのは青単色の新型でした、。
そんな時、とある新兵器が登場します。その名は、《磁石のゴーレム/Lodestone Golem(WWK)》。
それまで《抵抗の宝球/Sphere of Resistance(EXO)》が占めていた役割を概ね損なわずに、殴れるようになりました。《Mishra’s Workshop(ATQ)》が4枚採用されているこのデックでは、かなりの確立で1ターン目に展開することができ、相手の動きを阻害しながら4ターンのクロックになる、超高性能なクリーチャーでした。
そして、早いターンから殴りに行ける可能性が示された時点で、大型のアーティファクトクリーチャーを複数採用する路線はアリになりました。環境にMUDと云うデックが登場したことも影響しています。
しかも、このねーちゃんシステムは、ねーちゃんさえ動ける状態であれば、どんな高カロリーのアーティファクトでもインスタントタイミングで打ち消されること無く場に送り込むことができる夢のようなシステムです。
実際、今回の実践でも、自身のライフが4、相手の場に《磁石のゴーレム/Lodestone Golem(WWK)》が2体、わたしの場にはブロッカーとなるのはねーちゃん1体という場面で、とつぜんねーちゃんから《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》が跳び出し、それだけでひっくり返ってしまったゲームがありました。
さらに、コストとして《Mox Sapphire(2ED)》を使用したことによって、実質ねーちゃんのタップのみで《鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind(ARB)》や《伝染病エンジン/Contagion Engine(SOM)》が跳び出して戦場を一変させてしまった場面が幾度と無くありました。
ヴァルト&キーコンビは、今やどんなデックにも入っている絶対勝利アイテムですが、このデックでも欠かせません。聴牌ハンドならば、先行1ターン目にワクショから両方展開してモックスでいきなりゲーム終了、と云う夢も見られますし、そもそも《Time Vault(2ED)》単体がSTAXと圧倒的に相性が良いのです。
わたしが想う限りですが、このカードをキーなしの単体で有効に使える唯一のデックがSTAXだとまで考えています。
《煙突/Smokestack(USG)》と《からみつく鉄線/Tangle Wire(NEM)》にたっぷりとカウンターが載った状態で、突然自身のターンを飛ばせたらと想像してみて下さい。幾人かは過去に、わたしが実際にそういうプレイをしている場面に遭遇したことがあると想いますが、対戦相手は、パーマネント数に関しての計算が突然狂い、盤面でかなりのアドバンテージを失うことになります。そして、こちらはといえば、その後都合のいい時にいつでも追加ターンを得られる状態になるのです。
また、《ミミックの大桶/Mimic Vat(SOM)》と《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》の組み合わせは、一見スタンダードちっくですが、このデックではやはり有利に働きます。ワームを刻印した大桶を相手のターンエンドに起動してトークンを自分のターンまで存在させ、自身のアップキープに《煙突/Smokestack(USG)》で生贄にすることで、パーマネント数を実質増やすことができます。
それを円滑に行うために、また、手札にある《鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind(ARB)》を通常プレイするためにも、《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth(PLC)》が採用されています。ワクショから何にでも使える黒マナが出るのは、想った以上にこのデックの融通性を高めてくれました。
但し、本当にねーちゃんに依存しきっているため、今回負けたように最近流行っている《無のロッド/Null Rod(WTH)》をメインから採用するようなデックに対しては圧倒的に不利です。そう云ったデックは大抵メインから《三角エイの捕食者/Trygon Predator(DIS)》も採用しているため、ほぼ無抵抗で切られます。
その為に、メインに白マナを用意してサイドに《解呪/Disenchant(4ED)》等を採用しています。
《無のロッド/Null Rod(WTH)》さえ展開されなければ、ねーちゃんシステムで《伝染病エンジン/Contagion Engine(SOM)》を出して起動していればほぼ総てのクリーチャーを除去できます。実際、《伝染病エンジン/Contagion Engine(SOM)》は福音でした。即起動できるのなら、タフネス3までのクリーチャーならいつでも除去できるのです。
サイドに採用した《金粉の光/Gilded Light(SCG)》と《Mystic Remora(ICE)》は、時々存在するストーム系のデックへの対策です。相手がストーム系であれば、延々とレモラを維持して1Wを確保しておけば、相手がコンボスタートすればほぼ確実に光に辿り着け、《苦悶の触手/Tendrils of Agony(SCG)》を無効化できると期待してのことです。
《白金の天使/Platinum Angel(MRD)》については、思いつきで採用したのですが、今回は想った以上に活躍してくれました。
だいたい、以上かな。
こうやって大仰に解説してみるといかにも強そうな新デックのようですが、でも、実際にはそんなことはありません。
今回の成績は、本当に、トップデックとデスカットと悪魔との契約wで買ったようなものです。
所詮、夏頃からファンデックとして使っていたものを、参加が決まってから1週間で弄れるところだけ弄っただけの急造品ですから。
ただ、STAXと云うデックが好きで愛着があって、基本的な勝ち方を知っているのであれば、試してみると面白いかもしれません。
何か質問などがあれば、コメント欄にでも投げていただければできる範囲で回答したいと想います。
勘違いしないでよね、決して強いというかまともなデックなんかぢゃないんだからねっ!
メインデック
1:《アカデミーの廃墟/Academy Ruins(TSP)》
2:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand(ONS)》
1:《宝石鉱山/Gemstone Mine(WTH)》
3:《島/Island(ZEN)》
4:《Mishra’s Workshop(ATQ)》
1:《平地/Plains(ZEN)》
1:《露天鉱床/Strip Mine(ATQ)》
1:《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy(USG)》
1:《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth(PLC)》
1:《Ancestral Recall(2ED)》
1:《Black Lotus(1ED)》
1:《伝染病エンジン/Contagion Engine(SOM)》
4:《世界のるつぼ/Crucible of Worlds(5DN)》
1:《墨溜まりのリバイアサン/Inkwell Leviathan(CON)》
1:《直観/Intuition(TMP)》
1:《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren(LRW)》
1:《稲妻のすね当て/Lightning Greaves(MRD)》
4:《磁石のゴーレム/Lodestone Golem(WWK)》
1:《マナ・クリプト/Mana Crypt(PM)》
1:《魔力の櫃/Mana Vault(4ED)》
4:《練達の変成者/Master Transmuter(CON)》
1:《ミミックの大桶/Mimic Vat(SOM)》
1:《Mox Emerald(2ED)》
1:《Mox Jet(2ED)》
1:《Mox Pearl(1ED)》
1:《Mox Ruby(2ED)》
1:《Mox Sapphire(2ED)》
3:《煙突/Smokestack(USG)》
1:《Sol Ring(3ED)》
1:《鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind(ARB)》
3:《からみつく鉄線/Tangle Wire(NEM)》
1:《知識の渇望/Thirst for Knowledge(MRD)》
4:《物読み/Thoughtcast(MRD)》
1:《Time Vault(2ED)》
1:《修繕/Tinker(ULG)》
1:《三なる宝球/Trinisphere(DST)》
1:《通電式キー/Voltaic Key(USG)》
1:《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》
サイドボード
1:《天秤/Balance(4ED)》
2:《解呪/Disenchant(1ED)》
1:《映し身人形/Duplicant(MRD)》
2:《金粉の光/Gilded Light(SCG)》
1:《ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall(ATQ)》
1:《見えざる者の大魔道師/Magus of the Unseen(5ED)》
1:《精神隷属器/Mindslaver(MRD)》
3:《Mystic Remora(ICE)》
1:《白金の天使/Platinum Angel(MRD)》
1:《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt(DRK)》
1:《計略縛り/Trickbind(TSP)》
発想の元となったのは、やはりデックの要とも云える《練達の変成者/Master Transmuter(CON)》(以下ねーちゃんと呼ぶ)を眺めていた時のことです。
ずいぶん長いこと、わたしはヴィンテージでは赤青2色のオーソドックスなSTAXを使用していました。特に他のレシピと違う点を挙げるとすれば、《抵抗の宝球/Sphere of Resistance(EXO)》よりも《虚空の杯/Chalice of the Void(MRD)》の方を好んで使用していたぐらいでしょうか。
しかし、《虚空の力線/Leyline of the Void(GPT)》の登場以来、墓地への依存度の高いデックはその基本戦略が危うくなり、遂には《根絶/Extirpate(PLC)》の登場によって決定的に「戦えない」デックとなってしまいました。
環境に「ドラゴン」や「ドレッジ」などの墓地をリソースとして一瞬で勝利するようなコンボデックがメタのトップとして存在したため、激しい墓地対策を採る事が当たり前となり、それでも上記2種類のコンボデックは、仕掛ける一瞬でもケアできれば勝てるのに比して、STAXと云う中速のボードコントロールデックは、コントロールを仕掛けている比較的長いターンに渡って、墓地を対策されてはならないというその特性のために、本当に勝てなくなってしまいました。
《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder(ULG)》でアーティファクトを拾うことも、《煙突/Smokestack(USG)》で消耗戦を仕掛けている最中に《世界のるつぼ/Crucible of Worlds(5DN)》で墓地から土地を置くことも禁じられては、STAXはその戦略価値そのものが失われてしまったのです。
そんな時に目に付いたのが、ねーちゃんでした。
青マナと自身のタップ、そして場のアーティファクトを手札に戻すことで手札からアーティファクトを場に出すことができるこの能力は、墓地に依存しない新しい形のSTAXの可能性を予感させてくれました。
《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder(ULG)》に課せられた最重要の仕事は、場にあるカウンターの載った《煙突/Smokestack(USG)》を、対戦相手のターンエンド時に、墓地にある《煙突/Smokestack(USG)》と交換することです。そして、自身のアップキープ時にその上に改めてカウンターを載せることによって、対戦相手に常に自分よりもひとつ多くのパーマネントを生贄に捧げさせることが、STAXと云うデックの基本的な戦術です。
ねーちゃんなら、同タイミングで、場にあるカウンターの載った《煙突/Smokestack(USG)》自体を手札に戻すというコストで、手札に帰ってきたそれ自体を場に出すことによって、カウンターをリフレッシュすることができます。
やりたかったことが、墓地に依存せずに、しかも従来のSTAXのように同一カードを2枚必要とすることも無く自己完結してしまうのです。
これは、《からみつく鉄線/Tangle Wire(NEM)》についても同様です。こちらは、自身のメインフェイズの間にカウンターをリフレッシュすることで、常に対戦相手に4つのパーマネントをタップさせることが可能でした。
そんな観点から、まず従来のSTAXに採用されていた総ての《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder(ULG)》をねーちゃんと入れ替えることで、最初にできたのは青単色の新型でした、。
そんな時、とある新兵器が登場します。その名は、《磁石のゴーレム/Lodestone Golem(WWK)》。
それまで《抵抗の宝球/Sphere of Resistance(EXO)》が占めていた役割を概ね損なわずに、殴れるようになりました。《Mishra’s Workshop(ATQ)》が4枚採用されているこのデックでは、かなりの確立で1ターン目に展開することができ、相手の動きを阻害しながら4ターンのクロックになる、超高性能なクリーチャーでした。
そして、早いターンから殴りに行ける可能性が示された時点で、大型のアーティファクトクリーチャーを複数採用する路線はアリになりました。環境にMUDと云うデックが登場したことも影響しています。
しかも、このねーちゃんシステムは、ねーちゃんさえ動ける状態であれば、どんな高カロリーのアーティファクトでもインスタントタイミングで打ち消されること無く場に送り込むことができる夢のようなシステムです。
実際、今回の実践でも、自身のライフが4、相手の場に《磁石のゴーレム/Lodestone Golem(WWK)》が2体、わたしの場にはブロッカーとなるのはねーちゃん1体という場面で、とつぜんねーちゃんから《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》が跳び出し、それだけでひっくり返ってしまったゲームがありました。
さらに、コストとして《Mox Sapphire(2ED)》を使用したことによって、実質ねーちゃんのタップのみで《鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind(ARB)》や《伝染病エンジン/Contagion Engine(SOM)》が跳び出して戦場を一変させてしまった場面が幾度と無くありました。
ヴァルト&キーコンビは、今やどんなデックにも入っている絶対勝利アイテムですが、このデックでも欠かせません。聴牌ハンドならば、先行1ターン目にワクショから両方展開してモックスでいきなりゲーム終了、と云う夢も見られますし、そもそも《Time Vault(2ED)》単体がSTAXと圧倒的に相性が良いのです。
わたしが想う限りですが、このカードをキーなしの単体で有効に使える唯一のデックがSTAXだとまで考えています。
《煙突/Smokestack(USG)》と《からみつく鉄線/Tangle Wire(NEM)》にたっぷりとカウンターが載った状態で、突然自身のターンを飛ばせたらと想像してみて下さい。幾人かは過去に、わたしが実際にそういうプレイをしている場面に遭遇したことがあると想いますが、対戦相手は、パーマネント数に関しての計算が突然狂い、盤面でかなりのアドバンテージを失うことになります。そして、こちらはといえば、その後都合のいい時にいつでも追加ターンを得られる状態になるのです。
また、《ミミックの大桶/Mimic Vat(SOM)》と《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》の組み合わせは、一見スタンダードちっくですが、このデックではやはり有利に働きます。ワームを刻印した大桶を相手のターンエンドに起動してトークンを自分のターンまで存在させ、自身のアップキープに《煙突/Smokestack(USG)》で生贄にすることで、パーマネント数を実質増やすことができます。
それを円滑に行うために、また、手札にある《鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind(ARB)》を通常プレイするためにも、《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth(PLC)》が採用されています。ワクショから何にでも使える黒マナが出るのは、想った以上にこのデックの融通性を高めてくれました。
但し、本当にねーちゃんに依存しきっているため、今回負けたように最近流行っている《無のロッド/Null Rod(WTH)》をメインから採用するようなデックに対しては圧倒的に不利です。そう云ったデックは大抵メインから《三角エイの捕食者/Trygon Predator(DIS)》も採用しているため、ほぼ無抵抗で切られます。
その為に、メインに白マナを用意してサイドに《解呪/Disenchant(4ED)》等を採用しています。
《無のロッド/Null Rod(WTH)》さえ展開されなければ、ねーちゃんシステムで《伝染病エンジン/Contagion Engine(SOM)》を出して起動していればほぼ総てのクリーチャーを除去できます。実際、《伝染病エンジン/Contagion Engine(SOM)》は福音でした。即起動できるのなら、タフネス3までのクリーチャーならいつでも除去できるのです。
サイドに採用した《金粉の光/Gilded Light(SCG)》と《Mystic Remora(ICE)》は、時々存在するストーム系のデックへの対策です。相手がストーム系であれば、延々とレモラを維持して1Wを確保しておけば、相手がコンボスタートすればほぼ確実に光に辿り着け、《苦悶の触手/Tendrils of Agony(SCG)》を無効化できると期待してのことです。
《白金の天使/Platinum Angel(MRD)》については、思いつきで採用したのですが、今回は想った以上に活躍してくれました。
だいたい、以上かな。
こうやって大仰に解説してみるといかにも強そうな新デックのようですが、でも、実際にはそんなことはありません。
今回の成績は、本当に、トップデックとデスカットと悪魔との契約wで買ったようなものです。
所詮、夏頃からファンデックとして使っていたものを、参加が決まってから1週間で弄れるところだけ弄っただけの急造品ですから。
ただ、STAXと云うデックが好きで愛着があって、基本的な勝ち方を知っているのであれば、試してみると面白いかもしれません。
何か質問などがあれば、コメント欄にでも投げていただければできる範囲で回答したいと想います。
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