9年、待ちました

2004年10月30日 音楽
 お昼過ぎに家を出て、東京へ。
そう、以前ちらと書きましたが、今日はイーグルスの東京ドーム公演なのでした。
ぢつは、東京ドームへ行くのは初めてでした。別に、「ぢつは」とか云うまでもないことですね。首脳陣が嫌いなので巨人を好ましく思っていない私としては、今まで行く必要がなかったので。
今日は違います。何を引き換えにしてもと云う想いで、出かけましたよ。

 まずは4時頃に、いつも利用している新宿のホテルに入り、それから少しの休憩を挟んで水道橋へ。
電車の中で、どうした巡り合わせか、ふと気が付いてしまって、近くにいらっしゃった初老のご婦人と中年のご婦人のふたり組に席を譲ったのですよ。そうしたら、その方たちもイーグルスを観に行くとのことで。
また、電車が水道橋に近付くにつれ、中年と呼んでも失礼には当たらないだろう団体客がしきりにイーグルスの話しをしていまして。どの曲が好きとか、メンバーの名前とか、目をきらきらさせて語り合っているのよ。少しづつ、いよいよ夢が叶う瞬間が近付いているのだなぁと実感。

 ドームに着いて。やはりと云うべきでしょう、私よりも若く見える方はとても少なくて。
私は、「Hotel California」のヒットの時、未だ7歳でした。34歳の私がリアルタイム世代ではないのですから、リアルタイムで聴いていたファンと云うのは40代以上なのでしょうね。だから、当然といえば当然。
でもね、一応、私もリアルタイムなのよ。私が子どもの頃、父は休日の朝はラジオを聴いて過ごしていまして。その時に、あの「Hotel California」のギターのメロディラインが耳に焼き付いたのでした。それから、曲とタイトルが自分の中で一致したのが高校生になってから。それからずっと、イーグルスは、伝説の、憧れのグループだったのです。

 で、あまり大声では言えないことながら、ぢつは私、チケットを一枚余らせて居りまして。無駄にするのもどうかと思い、トレードとか、おとなの交渉事が行われました。
その結果、アリーナB9と云うもう最高の席を手に入れまして。スクリーンぢゃなくて、肉眼でアーティストの表情が見える席ですよ。

 で、ずっと待ち焦がれていたライブが始まりました。
 ここから多少ネタバレが含まれますので、これから観に行く方で、当日サプライズを大切にしたい方は、後ほど読んでくださいね。
1曲目、「ロング・ラン」。もうね、一瞬のうちに極度の興奮状態に至りまして、ナミダが出てきましたよ。
曲にと云うよりも、本当にイーグルスのライブを観ているんだと云う認識からくる興奮でしょうね。想い返すと、電車の中での出来事などがあっても、それでも未だ幾らか冷静な状態で居たんですよ。それが、確か9年前の横浜アリーナの時は、開演時間になってもなかなか始まらなくって客席から手拍子でコールしたのに、今回は時間になったらさっと始まって。自分が身構える間もなく演奏が始まったために、その気持ちの変化があまりにも急だった所為で涙を流すなんてコトになったのでしょう。例えば、全然官能に火が点いていなかった身体をいきなり絶頂に持って行かれたような、そんな感覚。下世話な喩えですみませんが、多分これがいちばん的確。

 休憩を挟んで、3回のアンコールを含めて約3時間。ちょうどティモシーと、ブラスチームのビル・アームストロングの誕生日だったとか。ラストの名曲「ならず者」まで、夢心地の3時間はあっという間に過ぎていきました。

 これで最後のツアーと云うことで、とても残念なのですが、それでも伝説級のグループのライブを、1995、2004と2回も見ることができたことは幸せですよね。
とか言って。私、7日の地元名古屋のコンサートにも行きますけどね。えへ。

 ただ、東京ドームと云う会場は、なんというか、いただけないですね。ライブが終わってからドームを出るまでに40分以上掛かりました。いつもこんななのでしょうか。だとしたら、よくもこんな会場を使えるものだ。敷地を、ぢゃないんですよ。ドームと云う建築物から出るのに以上に時間が掛かって。
しかも、ドーム外敷地内でアーティストグッズを売っていると云うアナウンスがあって、愉しみにしていたのですが、やっとの想いでドームを出て売り場に行けば、「もう販売は終了しました」のアナウンス。客をナメ過ぎでしょう。

 ただ、私は大抵いつも、旅先では幸運に恵まれることが多くて。
最高の夜に水を差されたような気分で、宿に戻る前にどこかで食事をしようと思って、新宿西口でハーミットと云うバーに寄ったのです。何故食事目的でバーに、とか言わないでくださいね。私の行動パターンなんて、そんなものです。
その、ふらっと寄ってみたバー「ハーミット」ですが、大当たりでした。本来の目的である食事は、残念ながらできなかったのですが、お酒がね。モルトも「オフィシャルは全部あります」と豪語されたのですが、本当にそんな勢いで品揃えがあって。滅多に呑めない、「クライヌリッシュ12」と「アードベグ30」を呑んで、満足の内に宿に戻ったのでした。

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